Oasisお勧めCD(第29回)

音楽にこだわりのある、OasisならではのCD紹介コーナーです。

  
 

 遅まきながら、みうらじゅん原作の「アイデン&ティティ」をレンタルして観た。実は私、みうら氏を偶然にも3回見たことがある。一度目は、ボブ・ディランの武道館公演でのこと。小便をしていたら隣で用を足していた。二度目は、新宿3丁目のマイナーな飲み屋、友人達といたら隣の座敷で山田五郎と二人で飲んでいた。そして3度目は、東京国際フォーラムで、やはりボブ・ディランの公演で、なんと隣の席がみうら氏と仲間達だった。『類は友を呼ぶ』とは言ったもので、友でなければ足元にも及ばないが、私もボブ・ディランを大好きなロック・ヒーローと呼ばせてもらっている。

 という事で、今回は「アイデン&ティティ」の残像が残っている間に、あまり普段ディランを聴いたことの無い、オアシスのロック・ファンの人にもお薦めできる大ヒット作を紹介したい。アルバム・タイトルはもちろん「追憶のハイウェイ61」(65年)。

 ディランの作品としては、セカンド・アルバム「風に吹かれて」で始まる「フリー・ホイーリン」とサードの「時代が変る」がフォーク時代の絶賛作!4枚目の「アナザー・サイド」で少し変化し、フォークから時代をロックへと急旋回させた名作「ブリング・イット・オール・バック・ホーム」は1曲目から言葉の洪水だ。そんな中、発売されたのが本作「追憶のハイウェイ61」。なんと言ってもアルバム・オープニング・ナンバーで、ディラン最大のヒット曲でもあり、映画「アイデン&ティティ」のエンド曲にも使われているロックの名曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」が素晴らしい。マイク・ブルームフィールドのギターもそうだが、アル・クーパーのオルガンが良い味付けをしている(アルのセッションへ参加した経緯が面白くもある)。2曲目は、オレは街で「トゥームストーン・ブルース」を歌うんだと唄いかっこ良くロックし、3曲目の「悲しみは果てしなく」へ続く。ミスター・ジョーンズが印象的な「やせっぽちのバラード」は、5曲目で伸びやかに歌い上げる「クイーン・ジェーン」、ジョニー・ウィンターもカバーしたタイトル曲もディランの欠かせない1曲である。そして、ディラン30周年コンサートのマジソン・スクエアでニール・ヤングが熱唱した「親指トムのブルースのように」は最高!ルーズなノリで、オレはニュー・ヨークへ行くんだー!と叫んでいる。そしてラストは、11分以上の大作となった「廃墟の街」で幕を下ろす。

 形式的だったロック・ミュージックに、言葉による主題を与えた男、ボブ・ディランの最も有名な作品「追憶のハイウェイ61」、まずはオアシスでどうぞ。

 

 ディランを書いたので、私のもう一人のロックン・ロール・ヒーロー、ジョン・レノンもタイミングが良いので書いてしまう。今月(10月)ちょうどジョンの「ロックン・ロール」(75年)がリマスタリングで再発された。

このアルバム、まず目に付くのはジャケット写真のかっこ良さ!!デビュー前のハンブルグ時代、革ジャン姿で出入り口に無造作に寄りかかっているジョンのいでたちは、正に一度は憧れる不良のかっこ良さである。私の家には、一番目立つところに、このアルバムジャケットを飾ってます。内容のほうはタイトル通り、50年代のロックン・ロールやR&Bのカバーがほとんど。1曲目はご存知ジーン・ビンセントのヒット曲「ビー・バップ・ア・ルーラ」をオリジナルよりテンポ・アップして演っている。そして2曲目、ベン・E・キングの61年のヒット曲「スタンド・バイ・ミー」を歯切れいいロック調で、名曲に箔を付けたって感じでシビレさせられます。ジェシ・エド・デイビスのスライド・ギターが響きだすと、もう、まともな状態で聴くことが出来なくなってしまう!3曲目はロックの創始者ビル・ヘイリーから始まるメドレー・ナンバー。4曲目はビートルズ時代、盗作騒ぎを起こしたチャック・ベリーの曲。7曲目にも彼の有名な「スウィート・リトル16」を演っている。更には、ファッツ・ドミノ、バディ・ホリィやサム・クックのメドレー等もあり、ジョンのかっこ良さ満載である。ラストの「ジャスト・ビコーズ」で余韻たっぷりに締めている。

ディランに話を少し戻すと…、「追憶のハイウェイ61」後、彼は自身のキャリア最高傑作と言われる「ブロンド・オン・ブロンド」を発表する。このころのディランはビートルズに触発されてか、エレクトリックなバンド活動に精を出す。ザ・バンドを率いての大々的なツアーの最中、フォーク時代からのファンから『ユダ〜(裏切り者)』と叫ばれ、言い返しながら、怒りをぶつけるように「ライク・ア・ローリング・ストーン」を演奏する(この伝説的なライブ盤は、ブートレック・シリーズの「ロイヤル・アルバート・ホール」で聴く事ができる)。

ボブとジョン、この二人の、反抗的なかっこ良さがロックの魅力の一つだと思う。

最後に…、これだけいろいろな音楽が街中に溢れていても、前述したようなロックから離れられないでいる。いつまでたってもスクール・オブ・ロックの受講生である。クレイジーでロック好きなイカサマ教師から逃れることが出来ない。

ジャカジャカジャカジャカ……妖精スティービー・ニックスの大好きなナンバー「エッジ・オブ・セブンティーン」が耳鳴りのように聴こえてきた。

  2004年10月24日
ライアー宮崎

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