Oasisお勧めCD(第27回)

音楽にこだわりのある、OasisならではのCD紹介コーナーです。

  
 

オアシスの客層を見渡すと、やはりオーナーの鈴木氏と同世代が一番多いように思える。

この世代は70年代から80年代へ、耳から目へ(ラジオからMTVへ)、音楽の聴き方も節目となった世代だとも思う。

80年代は、イギリス勢によるポスト・パンクの波が押し寄せてきた時代でもあった。ニュー・ロマンティック・サウンドと呼ばれたエレクトリックなサウンドは、個人的にはあまり好きではなかったが、時代がMTVの影響による転換期にあった為、インパクトはかなりあった。しかし、常に反面が成り立つように80年代の初頭はマッチョなアメリカン・ロックの時代にもなっていた。(保守的なレーガン政権の影響もかなりあった)

 そんな中にあって、どっち付かずの印象的なバンドがある。ボストン出身なのにロンドンでデビュー、アメリカン・バンドでありながら肉感的な音を感じず、クールでエレクトリックなサウンドを前面に出したかっこ良さ。『ザ・カーズ』である。78年にロンドンで製作された「錯乱のドライヴ」でデビュー。そのアメリカっぽくないサウンドが大いに受けた。曲としてはセカンド・アルバム「キャンディー・オーに捧ぐ」(79年)からの「レッツ・ゴー」が最高に好きな私である。後は4枚目のアルバム・タイトル曲としても大ヒットした「シェイク・イット・アップ」(81年)。しかし、アルバムとしてポップさが増して最大のヒットとなった「ハートビート・シティ」(84年)を、このコーナーでは推しておきたい。

このアルバムでは、何と言っても第一弾シングルとして、並み居るライバル曲を押しのけてMTV大賞を受賞した「ユー・マイト・シンク」が大傑作!これぞ映像ありきの楽しい曲。リック・オケイセックがハエになってブラウン管の中を飛び回っていた。そしてもう1曲挙げるとするなら「ドライヴ」という名バラードで、実はこの曲が、カーズ最大のヒット曲。フロント・マン、リック・オケイセックの影で薄い印象だったベンジャミン・オール(2000年故人)がヴォーカルをとった会心の1曲。このバンドの懐の深さを知ることの出来た珠玉のナンバーだった。アルバム1曲目「ハロー・アゲイン」からラストのタイトル・ナンバーまで当時かなり聴きこんだカーズの愛聴盤「ハートビート・シティ」、オアシスにも是非置いといて!夏といえばカーズ(車)でドライヴでしょう!!

 
 

前述したカーズの作品「ハートビート・シティ」のプロデューサーはロバート・ジョン・ランジという人。80年代初頭、AC/DCで有名なこの人の作品は私の肌に会う良質のロックを幾つか提供てくれた。そんな作品をもう1枚紹介します。81年の大ヒット・アルバム、フォリナーの「4」がそれ。この年のこの時期、ジャーニーの「エスケイプ」と人気を二分していたのを憶えている。

元々このフォリナーは、77年にイアン・マクドナルド(元キング・クリムゾン)とミック・ジョーンズを中心に結成された英米3人ずつの6人グループで、デビュー作「栄光の旅立ち」(77年)から「ダブル・ヴィジョン」(78年)「ヘッド・ゲームス」(79年)と順調にヒット作を出し続けた人気バンドでもあった。そして、4枚目の今作から4人になりタイトルもシンプルに「4」となった。ただし、今作ではミック・ジョーンズ以上に、存在感を十二分に見せつけたのはヴォーカルのルー・グラムだった。このバンドの特徴の一つは、ライヴでのハードさは70年代のイギリスっぽく、アルバム作りのポップさはその当時のアメリカっぽく、バランス感覚は抜群のバンドだった。そんなフォリナー最大のヒット作となった「4」からは、1〜6曲目まで全てシングル・カットされたことでもよく解かる。中でも悲劇の名曲と語り継がれるのが、セカンド・シングル「ガール・ライク・ユー」。80年代最大のシングル・ヒットとなった、オリビア・ニュートン・ジョンの「フィジカル」を抜くことが出来ず、なんと10週連続2位で足踏み。名曲としての逸話を残した。個人的にもサックスが印象的に挿入されている切れ味鋭い「アージェント」、「ジューク・ボックス・ヒーロー」「ルアンヌ」と大好きな佳曲が揃っている。

しかし、フォリナーもここがピークだった。自作で遂に「アイ・ワナ・ノウ」というゴスペル隊を入れたバラードで、念願の1位を獲得するものの狙いすぎで好きにはなれなかった。その後のフォリナーは推して知るべく瓦解してしまった。

最近、忙しさにかまけてオアシスに行く頻度も減ってきている…。夜の忙しさが煩わしくも有り、何か意欲を削がれてしまう。ルー・グラムの「ミッドナイト・ブルー」でも聴きながら、そんな時間を短縮するため早く寝てしまうこともある。

反面、初夏の朝の静けさは好きだ。夜の停滞をリセットしてくれる。

そこで1句

しずけさや ロックに しみいる オレのこえ

こんな生活パターンとセンスの悪さが、悪循環に輪をかける。

オヤジ化してるな、会社でも休むか…

                              

  2004年7月7日
ライアー宮崎

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