Oasisお勧めCD(第24回)

音楽にこだわりのある、OasisならではのCD紹介コーナーです。

  
 

余熱がある…、間に書こうと思っていたのだが、師走の忙しさにかまけて11月に行ったの二つのコンサートがぼやけてしまった。それでも残り火で少しだけ書くことにする。(もう1月、オアシスに集まっている皆さん、今年も旨いお酒が飲めますように!)

まず一つ目は、11月半ばに観たニール・ヤング。直前のインターネットでチェックしていたので、内容はある程度解かっていた。2部構成で、前半は新譜を1曲目から順に演るという事で、新譜「グリーンデイル」の歌詞カードを読み、付録のDVDを観てある程度予習をしていったのが正解だった。8人で行ったのだが、他の連中は、2年前のフジロックの延長で来ており、最初は面白がっていたミュージカル仕立ての演出に飽きた段階でギブ・アップしてしまった。

ただ、やはり後半戦はすごかった。会場は「ヘイ・ヘイ・マイ・マイ」からのイントロで狂い立った。この瞬間的な爆発力こそ、これこそロックである。そして2曲目の「見張り塔からずっと」ジミヘン・バージョン!言わずと知れた、ボブ・ディランの代表曲である。ボブ・フェストと言われたディラン30周年コンサートで、ブッカーT&MGsをバックに従えてからは、この曲はN・ヤングの持ち歌になってしまったようだ(ヤングのライブ盤「ロード・ロック」(00年)でも聴ける)。「ラブ・アンド・オンリー・ラブ」を挿んで、最後には「ロッキン・イン・ザ・フリーワールド」から、これまたウッドストックでジミヘンが演った様に、ノイジーにアメリカ国家のフレーズを入れて終わった。この後、飯田橋で飲んだ酒は、メッチャ旨かった。

そしてもう一人の中年男、エリック・クラプトンもその約2週間後に観に行った。前回の来日は行かなかったが、私自身は4度目になるクラプトンのコンサートである。もうある意味、言われ尽くしている感もあるのだが、やはり残尿感が残る(若者や女性にはないのかもしれない)。見た目のクラプトンは、ダンディで渋くてお洒落な、絵に描いたような素敵なオジサマである。1曲ごとに入るギター・ソロも官能的で上手いのひと言。ケチのつけようのない立ち振る舞い。確かに2曲目の「アイ・ショット・ザ・シェリフ」から「ベルボトム・ブルース」や、6曲目に演った「ホワイトルーム」の出だしなんかはゾクッとくる物はあった。中盤の「フーチー・クーチー・マン」「ビフォ・ユー・アギューズ・ミー」といった古いブルースに挿まれての「チェンジ・ザ・ワールド」は加工された音とは全然違って、とても良かった。

しかし、少し前に観たコキタないオヤジ、ニール・ヤングで感じたロックは、お洒落なオジサマ、クラプトンからは感じられなかった。クラプトンがコキタなかったのは、いつの頃までだったのだろう?目の前にいたカップルの会話が今も残る。女:「これってCMでかかってる曲だよね〜」男:「たぶん、これがレイラって曲じゃないかな〜」

お洒落でデート・スポット化してしまったエリック・クラプトン。底辺でコキタなかったブルースの、進化系ってこんなんじゃないよね?(それとも単なる女連れへのヒガミなのか?)

 

今回は、年始でもあるので(あまり関係はないが)年末個人的に良く観ていたDVDを2枚紹介します。

1枚は、姉妹店エール・ハウスでもたまに映像が流れている、1家に1枚もののビデオ・クリップ集「レノン・レジェンド」。先行してCD発売されていたジョン・レノンのベスト盤DVD。年末に、ある雑誌をめくっていると、モーニング娘のメンバー各々へのインタビューが載っていたものがあり、最近感動したことは?の問いに一人が「ジョン・レノンのビデオを見たこと」とあった。その記事に感動した(笑)。ただし、やはり良いものは確実に次の世代に引き継がれていくのだと思う。ジョンは「愛は感じること」と歌っていたが、「音楽も感じること」が出来るかが何よりだと思う。どう感じるかは、個々人のフィーリングだとは思うが、そのセンスだけは磨いていきたいものである。年末になると、やはり聴きたくなってしまうジョンの曲。1曲目の「イマジン」から20曲目の「ギブ・ピース・ア・チャンス」まで。ファンの間ではお馴染みの映像ばかりだが、このDVDを観ながら、新たに感じ合えることが出来る人、との出会いを今年も楽しみにしたいものである。

そしてもう1枚。クイーンの86年に行われた「ライブ・アット・ウエンブリー・スタジアム」の映像。これも、前から映像自体は発売されていたのだが、年末に買って観まくってしまった。実質的に最後のフレディー・マーキュリーの勇姿であり、鬼気迫るものを感じてしまう。オープニング「ワン・ヴィジョン」からのテンションの高さは、まるで自らの集大成を、この映像に詰め込むんだ、とのようにも思える。私がクイーンで1番好きな曲「愛に全てを」は入っていないが、中盤以降のフレディーお気に入りのロックン・ロール・メドレーに続いて、「ボヘミアン・ラプソティ」から始まるヒット曲のラッシュ。ウエンブリーをホームにしてしまい、宗教的セレモニーのような圧倒的迫力の「ラジオ・ガ・ガ」(正に、彼はこの場においての独裁者なのである)。そして、締めくくりの定番「ウィ・アー・ザ・チャンピオン」から、王冠にマントを羽織って、そこに流れる「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン」。この時のフレディーの目は完全にイッチャッテます。運命と向き合って、何かに取り付かれたような、否、何かを突き抜けてしまったようなフレディー、職人気質のブライアン・メイ、そしてジョン・ディーコンにロジャー・テイラー、唯一にして無二「クイーン」というジャンルだけは、誰にも真似できないのである。そして、この映像が残されている限り、彼等のショーは永遠に終わらないのである。

「ザ・ショー・マスト・ゴー・オン」

たまにエール・ハウスで一緒に観ましょう。

最後にまたひと言。最近気に入る若手バンドは、何故かバンド名に3とか20とか数字が入る。昨年出会ったものの中ではマルーン5のデビュー作「ソングス・アバウト・ジェーン」が気に入った。よかったらオアシスにも置いといてください。ではリッキー・リー・ジョーンズの新譜をBGMに、おやすみなさい…。

                           2004年1月14日

   
ライアー宮崎


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